松尾 陽花さん
一橋大学 商学部1年(2024年度現在)
インタビューを受けるにあたって、鎌女を選んだ理由を思い出そうとしたのですが、実は明確に「これだ」という理由はなくて。まだ私も幼かったし、教育プログラムとか、部活動の実績とか、そういうところに惹かれたわけではなかったと思うんです。言葉にしにくいけど、学校を包む雰囲気。オープンキャンパスで見た、在校生や先生方のあたたかい雰囲気が、「この学校に通う自分」への期待を膨らませたように思います。
入学してみてからは、やっぱり先生たちはあたたかくて、生徒の私たちものびのびと過ごせました。優しいだけではなく、時には厳しいからこそ信頼できたし、そんな先生に褒めてもらえると嬉しくもなりました。クラスメートも、学校行事は全部本気で盛り上がって。女子校という環境もあってか、みんな素のままで、自然体で、過ごしやすい学校でしたね。
そんな学校に6年もいたからでしょうか。自分のやりたいことを探す、自分と向き合うというのは、みんな当たり前にやっていた気がします。思春期に「将来の夢」を語るのは気恥ずかしいイメージもありますが、鎌女ではそれが普通だったかな。私も、人より好奇心が旺盛で、いろんなことに挑戦してみるタイプでしたし、先生から何かお勧めされたら、ほとんど参加するようにしていました。
フェアトレードを理念とした団体のお手伝いとして、ボランティアに参加したのも、先生からの案内がきっかけでした。そこでの経験から、自分は社会科学に興味があると気が付いて、その学びを深める進路を探そうと決めたんです。それが今の商学部という選択につながっています。自分の気持ちに、まっすぐ向き合いながら道を探す。そんな6年間は、きっとこれからの人生にもつながる、私の基盤になっていると思います。