◆文学作品を読み味わうことで、豊かな感受性や想像力を養う。また、論理的な文章などを読むことで、現代社会の問題に関心を持てるようにする。
◆幅広い言語活動を通して、広い視野・深い思考力・高い表現力を身につける。
◆古典学習などを通して、先人の知恵や日本の伝統文化を学ぶ。
◆高い言語活用能力と細やかな言語感覚を用いて、未来を創造していく力を育成する。
高名な漢詩人である田辺新之助先生を創立者に持つ鎌女では、古くから古典教育や文芸創作が大切にされてきました。その流れを今も引き継ぎ、大学受験に対応する思考力、読解力、表現力を涵養するかたわら、文学に親しみ古典的教養を身に付け、創作活動を楽しむことを大切にしています。基礎学力を確実に向上することを大切にしつつ、「特別国語」やフィールドワークを通し、座学だけでないアクティブな学びをするのも特徴です。
さまざまなジャンルの文章を読むことで読解力を高め、日本語で考える力を養います。
また、読書を通して学びの土台を培うだけでなく、思考の世界を広げ、豊かな人間性を育むことを目指しています。
中学では、教科書と問題集を使って、さまざまなジャンルの文章を丁寧に読み、基礎的な読解力を身につけます。
高校では、哲学・芸術、現代社会や政治、国際、環境問題とさまざまなジャンルの論説文の読解を通じて思考力を高めます。
また、小論文講座や小論文テストを実施することで、自分の考えたことを論理的に文章化する力も培います。
中学1年の「特別国語」では日本の伝統文化、故事成語、百人一首などを学び、古典の基礎知識を身につけます。中学2年からはオリジナルテキストを使用し、『竹取物語』全文通読、『更級日記』『万葉集』などを読みながら、古典文法や古典作品を読むための知識を身につけます。
高校では能や歌舞伎を鑑賞し伝統芸能への理解を深める一方で、毎週の小テストで語彙力をつけ、自力で古典を読む力を養います。
中学では、小テストを繰り返し、常用漢字がすべて書けるようにします。それを土台に高校では、さらに語彙の増強を図ります。
毎年高校1年では漢字検定2級を全員で受験し、令和5年度は団体の部で最優秀団体賞を受賞しました。
中学の頃からペアやグループ、クラスでディスカッションや発表を行い、自分の考えや気持ちを伝える経験を重ねていきます。ICTも活用し、原稿やスライドなどを作成しています。
中学からの活動で培った表現力を活かし、高校1年では逗子開成との共同開催「田辺杯スピーチコンテスト」を実施し、 「これからの共生社会を築くために」 「戦争のない時代を築く」 など現代的なテーマでスピーチを行っています。令和6年度は「文学の可能性」というテーマでした。
作文だけでなく、俳句や和歌、詩などの創作を積極的に行っています。
中学1年では四季や学校生活を題材にした短歌・俳句を作り、句会や歌合などを実施します。
中学3年では中学の集大成として中学校卒業文集を作成します。書くことで自分自身を見つめ、自分らしさの発見へと繋げていきます。
中学、高校とも外部の創作コンクールへの積極的な応募を促し、 毎年、多くの生徒が入賞を果たしています。
◎全国高等学校ビブリオバトル
・神奈川県予選 優勝(高2)
◎第12回中高生のためのワタシの一行大賞
・佳作1名(高1)
◎第38回東洋大学「現代学生百人一首」
・入選1名(高2)
◎第23回鎌倉全国俳句大賞 青年の部
・鎌倉全国俳句大賞(中3)
・鎌倉市議会議長賞(中3)
・佳作5名(中3)
◎第35回伊藤園お~いお茶新俳句大賞
・優秀賞1名(中2)
・特別佳作賞4名(高2 2名、中3、中2)
・佳作1名(中2)
◎第27回神奈川大学全国俳句大賞
・一首入選 2名(高1)
菅野仁著『友だち幻想』のPOP(中学1年)
読んだ本を、ブックトーク、読書郵便やPOPなどで紹介し合う活動を通し、それぞれの読書の世界を広げています。
中学3年間を通して、読んだ本をノートに記録していきます。国語科のおすすめ100冊リストや、図書室からの段階別100冊リストなどを参考に、さまざまなジャンルの本を読めるようにしています。
高校2年では学年全体でビブリオバトルを楽しみ、その上位者が2年連続神奈川県で優勝し、全国大会に出場しました。
高校では、世界の文学や近代文学、新書などにチャレンジし、読書の幅を広げています。読書体験を進路形成にも役立てています。
多くの作家や文学作品にゆかりのある「鎌倉」という立地を生かし、総合学習「鎌倉学」の一環として文学散歩を行います。鎌倉ゆかりの文学作品や作者について調べ、グループでテーマを決め、コースを設定します。そして事後学習としてまとめのカードを作成します。